イタリアのPCR検査
9月になり、バカンスシーズンも終わりました。
8月中旬まで、1日の感染者数が100人台、200人台と激減していたイタリアですが、8月20日からいっきに600人台、そして現在は1000人台になっています。
バカンスから帰ってきた人々から次々感染者が出ました。
イタリア国内のクラスターは、サルデーニャ島です。
シルヴィオ・ベルルスコーニ元首相も、サルデーニャ島から帰ってきて、感染が発覚して、入院して今日で3日目です。
現在、サルデーニャ島からイタリア本土に入るとき、PCR検査が義務付けられています。
島ですので、交通手段は船か飛行機になるため、逃げることはできません。
つきあいのある某ワイナリーのマネージャーも毎年サルデーニャ島に行っているので、「大丈夫かな?」と思っていました。
先週、仕事の関係で電話をしたところ、サルデーニャ島から帰ってきて、PCR検査待ちで3日間ほど自宅で待機中とのことでした。
PCR検査を受けるまでは、自宅から出ることはできません。
PCR検査は、ドライブスルーのような形式で、病院の外に設置してある検査場で、車から降りずに検査です。
3時間ほどで結果が出るとのことですが、待っている必要はなく、自宅へ帰ることができます。
そして、ホームドクターのところに検査結果がいくので、ホームドクターから検査結果を聞くという流れです。
イタリアはホームドクター制になっているので、なにがあってもまずはホームドクターのところにいかなければなりません。
薬を処方してもらうにも、ホームドクターのところへ行き、処方箋を書いてもらって、それを持って薬局に行くという流れです。
ロックダウン以降は、混雑を避けるために、ホームドクターの携帯電話に「前回処方してもらった〇〇の薬をまた処方してください」とSMSを送ると、ドクターから処方箋の番号コードがSMSで送られてるというシステムになりました。そのコードを薬局で見せれば薬が手に入ります。
これは非常に非常に便利です。
というのは、ホームドクターは、毎日診察をおこなっているわけではないので、けっこう不便だったのです。
私のホームドクターは、月曜日と木曜日の15時から17時までの診察です。
週に2回、しかも2時間の間にドクターのところに行かなければならなかったのです。
それが、いつでもドクターの携帯電話にメッセージを送れば、処方箋がゲットできるなんて天と地の差です。
私は、ロックダウン後、SMSで胃薬と抗ヒスタミン薬と座薬を処方してもらいました。
ただし、SMSでの処方箋は、すでに処方されたことのある薬で、コロナウイルスの症状とは関係のないもののみです。
熱など、コロナウイルスの症状が出た場合、薬を処方してもらうには、まずはPCR検査をしなければいけません。
ホームドクターにPCR検査を受けるための手続きをしてもらって、ドライブスルー方式のPCR検査を受けて、結果をまたホームドクターのところに聞きに行き、陰性だったら薬の処方箋を書いてもらえるという流れです。
おちおち風邪をひくわけにもいかない状況です。
サルデーニャにバカンスにいった知り合いのワイナリーマネージャーは、その後、陰性で無事仕事に復帰したそうです。
私は、先週、のどが痛くて風邪気味でしたが、すっかりよくなりました。
気をつけなくては。