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サルデーニャ

イタリア料理~サルデーニャ州~

地中海に浮かぶ島の中では、シチリアに次ぐ2番目の大きさを誇るサルデーニャ島。

東をティレニア海、西を地中海、北をボニファチョ海に囲まれ、豊かな海の幸が郷土料理として食卓にのぼることも多い。

特別に高い山はないが、島の北部から内陸部にかけて山岳地帯が広がり、起伏の多い地形をみせており、山岳地帯を利用して羊の放牧が盛ん。

 

品質保証 DOP、IGP

サルデーニャでは、6つの食品がDOP(Denominazione di Origine Protetta保護指定原産地表示)食品に指定されており、 その半分が羊乳製チーズ(ペコリーノ)であることからも、この島での羊の重要性がわかる。

「ペコリーノ・サルド Pecorino Sardo」、「フィオーレ・サルド Fiore Sardo」そして、過熱すると風味が増すことから料理用とされることの多い 「ペコリーノ・ロマーノ Pecorino Romano」の3種類だ。

 

IGP(Indicazione Geografico Protetta 保護指定地域表示)食品には、1才未満の仔羊の肉 「アニェッロ・ディ・サルデーニャ Agnello di Sardegna」が指定されている。

 

前菜

サルデーニャのパンとして有名な、紙のように薄い「パーネ・カラサウ Pane Carasau」は、

ぱりぱりとして香ばしい食感があり、サルデーニャ島の食卓に欠かせないパンだ。

アンティパストに使われることも多い。

たとえば、適当な大きさに割ったカラサウの上に好みのチーズをのせてオーブンで温め、 チーズが溶けたところでさらに適量のハチミツをかけていただく料理などがある。

使うチーズはレストランにより異なるが、溶けやすく風味のよい南イタリアでおなじみのひょうたん型のカチョカヴァッロ Caciocavalloが使われることが多い。

 

「パーネ・フラッタウ Pane Frattau」と呼ばれる料理もカラサウを使った有名なアンティパストで、 ブイヨンに軽く浸したカラサウを皿に敷きつめ、上からトマトソースとペコリーノチーズ、そして半熟タマゴ焼きをのせた一品。

 

同じようにブイヨンに浸したカラサウの上から、オリーブオイルと塩・コショウをかけてオーブンで焼くと 「パーネ・グッティアウ Pane Guttiau」という料理になる。

 

プリモピアット

サルデーニャ独自のショートパスタが 「マッロレッドゥス Malloreddus」。

サフランで香りと色をつけ、細い貝殻のような形に整えたパスタで、島全域で見かける。

 

もっとも伝統的に仕上げられた料理が「マッロレッドゥス・アッラ・カンピダネーゼ Malloreddus alla campidanese」。ソーセージ(サルシッチャ)と玉ネギを加えたトマトソースでマッロレッドゥスを和え、仕上げにたっぷりのペコリーノチーズをかける。

 

サルデーニャには、もうひとつ個性的なショートパスタが伝わっている。

「フレグラ Fregula」とよばれる小さな球状のパスタで、パスタ生地をオーブンで焼いて仕上げてあるため、外見はアラレのよう。

ミネストローネ(野菜スープ)をはじめ、豆のスープや海産物のスープなど、各種スープに加えて食される。

ひよこ豆とサフランのスープにフレグラを加えた 「フレグラ・コン・ミネストローネ・ディ・チェーチ・エ・ザッフェラーノ Fregula con Minestrone di ceci e zafferano」や、 ハマグリのスープに加えた「フレグラ・コン・アルセッレ Fregula con arselle」などが伝統的。

 

サルデーニャの沿岸部での人気メニューは、 カラスミ(ボッタルガ)をたっぷりとふりかけたスパゲッティ「スパゲッティ・アッラ・ボッタルガ Spaghetti alla bottarga」だ。

アルデンテに茹でたスパゲッティにオリーブオイルとすりおろしたカラスミをふりかけただけのシンプルな料理だが、サルデーニャ産カラスミの品質の高さが、風味を格段に上げている。

すりおろしたカラスミをオリーブオイルとスライスしたニンニクで炒めてアレンジを加えることもある。

 

セコンドピアット

仔羊肉がIGP食品に指定されるサルデーニャでは、セコンドピアットとして実に種々の仔羊料理が登場する。

「アニェッロ・イン・ウミド Agnello in umido」は仔羊の肉を柔らかくなるまでじっくり煮込んだシチューのこと。

フェンネル(フィノッキオ)で香りづけする場合もある。

 

少し変わった料理では、仔羊のモツをグリルにした「コルドゥーラ Cordula」もある。

 

串に肉を刺してグリルにする料理(串焼き=アッロ・スピエド allo spiedo)も多く、ヤギ肉の串焼き「カプラ・アッロ・スピエド Capra allo spiedo」などが楽しめる。

 

海の幸を使った料理なら「アラゴスタ・アッラルゲレーゼ Aragosta all’algherese(またはアラゴスタ・アッラ・カタラーナ Aragosta alla catalane)」 が有名。

伊勢エビ(アラゴスタ)を豪快に縦割りにし、パン粉、オリーブオイル、イタリアンパセリをふって焼き、レモン汁を絞っていただく。

 

またヤリイカ(カラマーリ)の中に詰め物をした「カラマーリ・リピエ二 Calamari ripieni」も有名な魚介料理だ。

ニンニク、イワシ、パン粉を細かく刻んでヤリイカの中に詰めグリルにした、海の香りが満喫できる一品。

 

付け合せ

付け合わせによく食されるのは、南イタリアでは非常に一般的な野菜アーティチョーク(カルチョーフィ)を使った料理。

「カルチョーフィ・アッラ・サルダ Carciofi alla Sarda(サルデーニャ風アーティチョーク)」と呼ばれる料理は、とてもバリエーションが豊富だが、 耐熱皿に並べたカルチョーフィの花弁を、角切りにしたポテトといっしょにオーブンで焼き上げたものが基本形。
素朴で香ばしい味わいが楽しめる。

 

デザート

デザートで忘れてならないのは「セバダス Sebadas」。

円形の生地で新鮮なリコッタチーズを包み、オイルで熱々に揚げたところへハチミツをかけたもの。

リコッタの代わりに名産のペコリーノチーズを包むこともある。

いろいろなアレンジが加えられる定番デザートだ。

 

食後酒にはサルデーニャ島定番の、軽い苦みのあるリキュール「ミルト Mirto」を選ぼう。 濃い紫色のミルトの実を漬け込んで作るミルト・ロッソ Mirto rossoと、ミルトの木の葉で作るミルト・ビアンコ Mirto biancoがある。

どちらも力強い味わいで、ハチミツと砂糖を仕上げに加えることで飲みやすくなっている。
現地で最もよく飲まれる食後酒だ。

 

ワイン

サルデーニャのDOCG(Denominazione di Origine Controllata e Garantita 統制保証原産地呼称)ワインは、白ワインの「ヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラ Vermentino di Gallura Superiore」。

ボディのしっかりしたワインで、レモンやシトラスなど柑橘系のさわやかさを感じさせる辛口の白ワイン。

魚料理一般とよく合うが、特に伊勢エビ料理との相性は最高だ。

 

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