イタリア、全労働者にワクチン接種や陰性証明の義務化
イタリアでは、新型コロナウイルス対策として、すべての労働者に対し「グリーンパス」の提示を義務付けると発表されました。10月15日から施行されます。
「すべての労働者」対象というのはヨーロッパでもイタリアが初めて。かなり厳しい措置です。
グリーンパスは、少なくとも1回目のワクチンを接種している証明書、またはコロナ感染から回復した証明書、またはPCR検査の陰性証明書となります。
グリーンパスは、イタリアの鉄道、映画館、レストラン、バール、スポーツジムなどですでに必要でしたが、「すべての労働者」となるとほとんどの人がワクチン接種を迫られます。
公務員、一般企業、自営業者、パートタイム、すべての職場、仕事で必要になります。
家で仕事をしていてだれとも会わないということならグリーンパスは不要だそうですが、仕事で人と合う場合はやはり必要になってきます。
違反すると、最高1500ユーロの罰金となります。
グリーンパスを持っていない労働者は、出勤停止、さらには給料停止となります。ただ、解雇にはならないそうです。
ワクチン接種促進のための措置ですが、いくらなんでも厳しすぎるのでは?と思いました。
イタリアでは、反ワクチン派が少数いるものの、少なくとも1回ワクチンを接種した人は人口の87%、ワクチン接種が完了している人は人口の75%となっていて(9月17日現在)、ワクチンキャンペーンは支持されているといえます。
お隣のフランスでは、「政府に反対する国民の自由」的な文化が強いため、ワクチンキャンペーンはなかなかうまくいっていないようです。同じく「自由」を求めるイタリアが、ワクチン接種率ヨーロッパ上位というのは、けっこう意外です。
やはり悪夢の中の悪夢を体験したからでしょうか。。。
先週あたり、ファッションブランドのプラダでは、オーナーが「従業員にはワクチン接種を義務としない」と高々といっていましたが、法律化されてしまった今では従うしかありません。
この措置をうけて、ワクチン接種の予約はいっきに増加したとのことで、やはり効果が出ているようです。
問題は、PRC検査を有料にするか、無料にするか、ということです。
無料にするとワクチン推進の意味がないという意見と、労働するためにPCR検査料を負担させるべきではないという意見とがぶつかり合っています。
たしかに、PCR検査が無料になるなら、検査を受ける手間はかかりますが、「無料で検査できるから接種しなくてもいい」となる人がいるのはたしかです。
私は、グリーンパスを持っているとはいえ、家で黙々とパソコンに向かっているだけなので、強制されない立場ではあります。
第三者的に、ワクチンキャンペーンの推移をうかがっている感じです。。