アフターコロナの劇場コンサート「オペラ・ディ・フィレンツェ」
イタリアでは、昨年はコロナの影響で劇場はクローズしていましたが、やっと今年の春から劇場もオープンになりました。
先日、かのズービン・メータ指揮のコンサートに行ってきました。
オペラ・ディ・フィレンツェで、複数の日程でおこなわれていて、私が行ったのは、ベートーヴェンの交響曲第9番の日。
オペラ・ディ・フィレンツェは、2011年まで使われていた市立劇場の代わりに誕生した劇場で、2014年からコンサートやオペラが上演されています。
私がズービン・メータのコンサートに行ったのは、市立劇場だったので、10年以上ぶりになります。
クラシック音楽鑑賞は、コロナ前、2019年に野外コンサートに行ったのが最後だったので、約2年ぶりです。
オペラ・ディ・フィレンツェは、別名「テアトロ・デル・マッジョ・ムジカーレ・フィオレンティーノ」。レオポルダ駅からすぐのところにあります。
コロナ対策で、隣と前後のシートをあけての座席使用となっていました。
このコンサートは、友人に誘われたのですが、どうしようかと迷いました。
ワクチンの第1回目の接種は終わっているし、屋外ホールということだし、50%の収容率だし、音楽鑑賞は話さないし、大丈夫だろうということで、行ってきました。
予約したのが、ソールドアウト直前だったため、最後尾の席でした。
チケット料金は、A、B、Cの3種類あり、後ろのゾーンのC席は25ユーロ。3000円くらいで気軽に鑑賞できるのはうれしいですよね。(A席は90ユーロ、B席は70ユーロ)
ところが、前日にメールで
「屋外ホールから屋内の大ホールへ変更になりました」
と連絡がありました。
屋外だということも行こうと思った理由のひとつだったのに、突然屋内になるとは。。
しかも、席の案内はまったく無し。
ホールが変われば、座席の配置も変わるので、席はどうなるんだろう?と疑問を持ちつつ、当日を迎えました。
ヨーロッパでは、コロナ・パスポートともいわれる「グリーン・パス」がリリースされてます。
もしかして、グリーン・パスが必要??という疑問もわいてきました。
念のため、グリーン・パスを薬局でゲットしました。(ワクチン第1回目14日後から取得できます。ワクチン完了後のグリーン・パスとは種類が違いますが、それでもないよりはいいだろうと思ってゲットしました)
けっきょく、グリーン・パスは必要ありませんでした。
もちろん、マスク着用は義務です。
当日、21:15開始の30分前、20:45に行くと、すでに列ができていて、検温と消毒があり、館内に案内されました。
2階に案内され、なんと自由席😲
早い者勝ちです。
早く入場した組だったらしく、まだ席にだいぶ余裕があり、好きな席を選ぶことができました。
完売直前にチケットを購入したため、予約時の指定席は、友人と席が離れていましたが、自由席に変更になったため、隣(ひとつおいて隣)に座ることができました。
2階席はあまり前に座ると、逆に見えないので、後ろのほうに座りましたが、それでも舞台の前のほうは見えなかったです。第九は合唱付きのため、コーラスがいるぶん、指揮者が前にいってしまうせいか、ズービン・メータが全然見えない😢😢😢
背の低い日本人だからかと思いましたが、イタリア人たちもかなり乗り出していたので、背の高いイタリア人でも見えないようです。設計ミスなんでは?と思うほど見えませんでした(そんなことはないと思いますが、、)。乗り出して指揮者の頭だけが、立ってやっと体が見える感じでした。
でも、指揮者が見えなくても、やっぱりズービン・メータは感動!
アフターコロナ、コンサートに行くことができたという感動と相まって、さらに感動!
そして、合唱付きの第九は迫力があり、感動!
さて、なぜ屋外ホールから屋内に変更になったかというと、
サッカーの試合があるから
でした。
ヨーロッパは、UEFAヨーロッパリーグ真っ最中。
ちょうどその日、その時間は、イタリア戦で、劇場の近くで野外のビックスクリーンが設置されたため、カオスになるから、ということでした。
開演直前に、その説明があり、みんな「なるほど~」と納得していました。
前日のホール変更の連絡、理由もわからず、席順もわからず、行ってみたら早い者勝ちだったなんて、日本だったら、問い合わせ殺到、クレーム殺到になりそうですが、開演前の「サッカー」というひとことで納得してしまうイタリア人。柔軟性があります。
音響的には屋内ホールのほうがいいですから、条件がよくなったともいえますが。
舞台のコロナ対策ですが、管楽器はアクリルパネルで仕切られていて、弦楽器奏者はマスク着用でした。コーラスは、ソーシャルディスタンスを保って並んでいました。
しかし、暑かった!
クーラーがあまり効いていなくて、暑かったです。マスクでさらに暑かった。。
2階席だけ暑かったのかわかりませんが、弦楽器の人なんてマスクしてスポットライトを浴びて過酷な環境なのでは?と思ってしまいました。
ちなみに、イタリアでクラシック音楽のコンサートに行くときの服装ですが、夏はみなさんけっこうカジュアルです。A席の人たちは、ちょっとおしゃれしていますが、夏はカジュアルエレガンスという感じです。あまりおしゃれしずぎると、かえって目立つくらい。
一方、オペラの場合は、みなさんおしゃれです。(夏の野外オペラの場合はカジュアルです)
特に、前のほうの席の人たちはかなりきらびやかだったりします。
私はいつも後ろのほうの席なので、そこまで気合いを入れておしゃれは必要なく、ワンピースであればOKみたいな感じです。
この日は、私は、マキシ丈のモノトーンのノースリーブワンピースと薄手の羽織ものにサンダルでした。夏はサンダルでも全然OKです。
写真は、終了後に撮ったもの↓↓ 入場時は明るかったですが、出てきたのは22時50分。すっかり夜。
なにはともあれ、無事に劇場に行くことができ、感動に感動が重なったコンサートでした。
充電がゼロになった心が、満タン以上になりました。