有機農業、最低レベルの日本と最高レベルのイタリア
日本では、食材・食品に対して、有機の意識が低いのではないかと思います。
日本の普通のスーパーでは、有機のものを購入したくても売られていない、というが現状です。
日本でも、コメ、お茶、ワインは、有機のものが好まれている傾向があるように感じますが、有機の野菜や果物はほとんど見かけません。
「全耕地面積に対する有機農業取り組み面積の割合」、日本は0.2%で、8か国中最下位。中国やアメリカより低いです。
トップは、イタリアです。
8か国の順位は、
1位 イタリア
2位 スペイン
3位 ドイツ
4位 フランス
5位 イギリス
6位 アメリカ
7位 中国
8位 日本
EU加盟国で「オーガニック」と表示するには、有機認証機関の認証が必要です。
オーガニック商品には、EU旗と葉っぱを組み合わせたロゴの「ユーロリーフ」がつけられます。
イタリアのスーパーでは、「ビオ(オーガニック)コーナー」があり、ユーロリーフがついている野菜や果物を手軽に手に入れることができます。
有機のものの値段は、そうでないものに比べると少し高めです。
有機に対する意識が高い人は普段から有機のものを購入しています。
そうでないひとでも、皮を使用するときはオーガニックのものを使用します。
イタリアでは、料理にレモンやオレンジの皮を使う機会が多くあるのです。
スーパーには、ユーロリーフ認証がついていなくても「皮を食べることができる」と表示されたレモンやオレンジが売られています。
ユーロリーフの認証がついていないので値段は安いですが、安心して皮まで食べることができます。
市場の八百屋さんでは、オーガニックの表示が書かれていないので、オーガニックかどうかはわかりません(聞けば教えてくれます)。でも、葉っぱものは虫に食われていたりしているので、無農薬かそれに近いのだとわかります。こんなに穴が開いていていいの?というくらい虫に食われていることもあります。
また、日本では売ることができないくらい、形がいびつで、大きさがバラバラだったりします。
イタリア人たちは、そのほうが「ナチュラル」だと、形はまったく気にしません。
私は、市場で生鮮食品を購入しています。かなりナチュラルなので、ユーロリーフつきでなくてもいいかな、と思っています。
でも、毎日食べるものは、ユーロリーフつきのオーガニックのものを選んでいます。
毎日必ず食べるのは、シード類、小麦粉、オリーブオイル。
シード類(フラックスシード、パンプキンシード、ひまわりの種)を入れたパンを作っていて、それを毎日食べているのと、オリーブオイルは料理にかけて生で必ず食べています。
私は、野菜や果物の農家とは縁がないので、ワインの話になりますが、
オーガニックを求める消費者が増加しているということで、イタリアのワイン生産者はどんどん有機に切り替えています。
そんな世界的トレンドの中、なぜ日本では有機農業が普及しないのでしょうか。
栄養素やカロリーばかりに注目するのではなく、食材・食品そのものに注目する姿勢が大切だと思います。