フィレンツェ、デモで大騒動
昨日10月30日、デモでフィレンツェの街は騒然となりました。
10月25日に発表された首相令で、飲食店が18時までの営業となり、それに反発してイタリア各地でここ数日デモがおこなわれています。
ミラノやローマ、トリノでも数日前にデモがおこなわれ、大騒動となりました。
爆竹がなり響いき、発煙筒の煙がたちこめている映像がテレビで放映されました。大勢の警官隊が出動し、催涙ガスで応じるなど、かなりおおがかりなものでした。
そんなデモがフィレンツェでもおこなわれるというのです。
通常、デモをおこなうときは、デモの許可を申請して認可される必要があります。でも、このデモは、認可されていないデモです。
開始時刻は、21時。
トリノでは、グッチのショーウインドーが割られ、店の中が荒らされたので、フィレンツェの高級ブランド店は、朝から、木製パネルをショーウインドーのガラスの外側に設置して備えていました。
ドゥオモ周辺の道は、すべて駐車禁止になり、デモにひかえていました。
18時に飲食店が閉まると、人々も姿を消し、街は静かになりました。
嵐の前の静けさという感じで不気味でした。
私の住んでいる家は、ドゥオモから徒歩約3分なので、21時になると騒ぎが聞こえてきました。
やじうまで様子を見に行って怪我でもしたら大変です。
静かに家で騒ぎを聞いていました。
「リベルタ!リベルタ!(自由!、自由!)」と叫ぶ声や、爆竹の音、パトカーのサイレンが聞こえてきました。
でも、ミラノやトリノのデモより騒ぎは控えめのように聞こえました。
私の住んでいる家は、大通りには面しておらず、大通りを入った路地にあります。大通りから抗議者が流れ出ないよう、警官隊が道をふさいでいました。
40人くらいの警官が小さな道にかたまっていました。こんなにたくさんの警官を見るのは初めてでした。
家から見えるバールの外にあった花壇は、すでにひっくりかえされていて、道に植木と土が散乱していました。
幸い、家は4階にあるため、窓が壊されたりということはありえないので、不安はなかったですが、それでも怖かったです。
政府に抗議するのは自由ですが、暴力はなにも生み出さないと思います。
しかも、コロナという緊急事態のもと、暴力で反発したところで、どうにもならないと思います。
デモが終わってから、テレビで様子をみたところ、ゴミ箱がひっくりかえされていたり、パトカーのガラスが割られていたり、、、
そのときの映像はこちらから見ることができます。
フィレンツェはたかだか30万人の市ですので、こんなに大規模なデモは今まで体験したことがありませんでした。
コロナの感染も深刻ですが、経済も、政治も、世の中全体が深刻な状況になっていることを証明する抗議でした。