イタリア「グリーンパス」全労働者に義務化
イタリアでは、10月15日から、全労働者にグリーンパスが義務化されました。
グリーンパスとは、少なくとも1回目のワクチンを接種している証明書、またはコロナ感染から回復した証明書、またはPCR検査の陰性証明書となります。
「全労働者」とは、文字通り働く人すべてで、公私、正社員、パートタイム、ボランティア問わずで、すべての働く人がグリーンパスを取得しなければならないという厳しいルールです。
10月15日現在、イタリアのワクチン接種率は、接種を完了している12歳以上の割合が80.98%、少なくとも1回目を接種した12歳以上の割合が85.41%、人口全体では73.81%が接種を完了しています。
これはEU内でも高い割合です。
とはいっても、約15%の労働者は摂取していないことになりますので、企業側も大変です。
グリーンパスを提示しない労働者は、給与停止となりますが、解雇はされません。
企業側は、労働力を確保するために、どのようにしたらよいのかを迫られます。
ワクチンを接種していない人のPCR検査の費用は、本人が負担しなければならないとされていますが、労働力確保のために検査費用を負担している企業もあるということです。
10月15日からの労働者へのグリーンパス義務化にあたり、反グリーンパスのデモが各地で起こっています。
問題になったのは、ローマでの激しいデモ。デモ隊が、労働組合本部に押しかける暴力行為がありました。
また、トリエステの港湾労働組合の反グリーンパスの人たちが、「作業をブロックする!」と言い出しました。トリエステは、イタリア最大級の物流拠点。トリエステがブロックされれば大問題です。
大型貨物トラックの運転手のワクチン接種率が低いため、グリーンパス義務化でトラック輸送が滞るのではないかという心配もありました。
フィレンツェでは、そこまで大規模なデモは起こっていなく、街を歩いているぶんには、以前と変わらない雰囲気です。
今後、どのように推移していくのでしょうか。。