シンプルイズベスト。イタリアのお菓子
イタリアのケーキは、焼きっぱなしのものばかりです。
日本のショートケーキのように、デコレーションするものは少なく、見た目もシンプル。
フレッシュフルーツがのったタルトが、唯一見た目がきれいなスイーツかなと思います。
(もちろん、洗練されたレストランに行くと、見た目もきれいですが、それはプレゼンテーションが美しいだけで、基本的にスイーツ自体はシンプルなものが多いです)
作り方も、混ぜて焼くだけのものが主流で、簡単。
「小麦粉カップ1」なんていうレシピもありますが、カップの大きさは人によって200gだったり、250gだったりするので、けっこう適当です。
「大さじ1」も、すりきりではなく、山盛りです。山盛りといっても人によって、盛る量も違いますし、計量スプーンがあるわけではないので、スプーンの大きさも多少異なります。
料理教室の通訳をしたときに、「卵は、Mサイズですか?Lサイズですか?」と聞かれたことがあります。
たしかに、日本では、卵のサイズを記載したレシピを見かけます。
イタリアでも、一応、卵のサイズは、MとLがあります。でも、すべてのパッケージに大きさが書いてあるわけではありません。
イタリアのお菓子のレシピで、卵のサイズが記載してあるレシピは見たことがないです。
「お菓子は分量通りに作らないとうまくいかない」と日本ではよくいわれますが、イタリアではそんなことはありません。
少しくらい分量が違っていても、それなりにできるのがイタリアのお菓子のいいところでもあります。
細かいことにこだわらず、アバウトに作るお菓子は、とってもイタリアらしいなと思います。
私は、基本的にお菓子は手作りすると決めています。
どれくらいの量の砂糖が入っているのか、砂糖は白かブラウンか、オイルや小麦粉はどこのものか、など市販のものだとわからないので、市販のお菓子はめったに買いません。
イタリアのお菓子は、簡単に作ることができるというのも、自分で作る理由です。
先日作ったのは、クロスタータ。
ジャムとドサっとのせた大胆なタルトです。
イタリアでとっても人気なタルト。イタリア人はなんでこんなに素朴なお菓子が好きなんだろうと、私は思ってしまいます。
フランスのマカロンにも見向きもしないで、分厚い生地とジャムのタルトを愛するイタリア人。
シンプルイズベストとは、まさにこのことなのかな、と思います。
ちなみに、クロスタータは、ジャムをほぼ1瓶と大量に使うので、ジャムがおいしいことが必要条件。
手作りのオレンジジャムがまだたくさん残っていたので、それを使いました😃