意外と知られていないペコリーノチーズの食べ方
チーズは食べるときにあまり詳細を意識することなく食べることが多いと思いますが、じつはおいしく食べる食べ方というのがあります。
今日は、「ペコリーノチーズ講座」をZoomでおこないました。
そのときにお話ししたことを少しご紹介します。
ペコリーノチーズは、羊でできたチーズ。
日本では、イタリアチーズといえば、パルミジャーノやゴルゴンゾーラ、モッツァレラが有名ですが、ペコリーノチーズもイタリアの食卓には欠かせないチーズのひとつです。
特に、トスカーナ州は、チーズといえばペコリーノ。
私も毎日食べています。
イタリア人は、年間平均一人約23キロのチーズを消費します。日本人は、年間平均一人約2.5キロ。イタリア人は日本人の約10倍ものチーズを食べていることになります。
イタリアの毎日には欠かせないチーズ。チーズの食べ方の基本を3つご紹介します。
放射線状に切る
まず、食べるときには、放射線状に切ります。
放射線状にカットされて売られているので、その形にそって切ります。
カットされている量が小さいと放射線状に切りづらく、なんなく細くなっているほうから切りたくなりますが、それは間違い。
ペコリーノチーズは外側から熟成していきますので、外側の皮に近い部分と、チーズの中央の部分は味が異なります。したがって、味が均一になるように放射線状に切って食べるのが正解です。
フレッシュなチーズから食べる
チーズの盛り合わせなど、複数のチーズを食べる場合は、フレッシュなチーズから食べていきます。
熟成の長いしっかりした味わいのチーズを食べたあとにフレッシュなチーズを食べると、フレッシュなチーズの味わいが感じにくくなりますので、フレッシュな味わいのものを先に食べ、次に熟成したもの、という順序で食べていきます。
それはワインも同じですね。味わいのライトな白ワインから飲んでいき、ワインから味の強い赤ワインを次に飲むといった感じです。
食べる前に常温に戻しておく
また、チーズは、冷蔵庫から出してすぐ食べるのではなく、食べる少し前に冷蔵庫から出しておいて常温に戻しておきます。
冷えすぎているとチーズの味わいが感じにくいためです。
チーズには、ミルクの旨味やコクがありますので、それをより楽しむために、最低30分前には、常温に戻しておきます。
チーズは、地中海式食事法では毎日食べることを推奨されている食品。
タンパク質、カルシウム、ビタミンを含みますので、積極的に摂取したい食品でもありますが、栄養価うんぬんより、とにかくおいしいので、毎日食べたい。
せっかく食べるなら、よりおいしく食べて毎日の食事を楽しいものにしたいですね。