イタリアワインでDOCGがない州
今まで、イタリアのDOCGを州ごとに、ご紹介してきましたが、DOCGがない州もあります。
ヴァレ・ダオスタ州、トレンティーノ・アルトアディジェ州、リグーリア州、カラブリア州、モリーゼ州には、DOCGはありません。
DOCGがありませんので、DOCで有名なものをピックアップします。
ヴァレ・ダオスタ州
ヴァレ・ダオスタ州は、山岳地で、アルプスの山の麓に位置しています。
ヨーロッパでは最も高い標高1000メートルを超えるところでもブドウが栽培されていますが、生産面積が限られているので、生産量は少ないです。
州と同名の「ヴァレ・ダオスタ」があり、白ワイン、赤ワイン、ロゼです。
トレンティーノ・アルトアディジェ州
トレンティーノ・アルトアディジェは、オーストリアに接するイタリア最北部の州で、山地が多く、気候は寒冷ですが、渓谷を通り抜ける温暖な南風によって、寒さが和らげられ、ブドウの栽培が可能になっています。
以前書きましたが、トレントDOC(トレント・ドック)が有名で、シャンパンと同じ製法の瓶内二次発酵で作られるスプマンテ(スパークリングワイン)です。
リグーリア州
リグーリアは、世界遺産にもなっている5つの村「チンクエテッレ」と同名のワインが、有名です。(ブドウ品種はボスコ種主体)
海岸線が続いている州ですので、海の幸がおいしいです。海を見ながら、魚料理と一緒にチンクエテッレのワインを飲むと最高です。
また、ヴェルメンティーノ種も、名が知れています。
カラブリア州
カラブリアは、イタリア人がバカンスで訪れる砂浜以外は、山地と丘陵地からなっていて、海岸の土地では地中海洋性気候ですが、内陸部はかなり涼しくなります。
ペペロンチーノ(唐辛子)の生産で有名で、からい料理とも合わせられる赤ワイン、「チロ」が有名です。
チロは、白ワインと赤ワインがありますが、赤ワインはガリオッポ種で作られます。
ガリオッポ種は、世界で一番古いブドウ品種とされています。
モリーゼ州
モリーゼは、人口30万人と小さな州ですので、あまり有名なワインはありませんが、あえていえば、州と同名の「モリーゼ」や、「ビフェルノ」があります。
古風な農業形態が、あまりワイン産業が盛んでない理由のようです。