ワイン日記~スーパータスカン、プリマ・ピエトラ~
暑くて夏の間は白ワインばかりになりがちです。
ひさびさに赤ワインが飲みたくなりました。
「プリマ・ピエトラ」。
トスカーナの海側で作られる、いわゆるスーパータスカンです。
スーパータスカンとは、ワイン法にとらわれず、ブドウの選定や熟成方法にこだわり作られた、卓越した(=スーパー)トスカーナのワイン(=タスカン)です。
生産者の自由な意向で作ることができるため、さまざまなタイプのスーパータスカンがありますが、もっとも見られるのはボルドータイプ。
カベルネ・ソーヴィニョンやメルローを使った赤ワインです。
この「プリマ・ピエトラ」も、ボルドータイプのワイン。
メルロー(50%)、カベルネ・ソーヴィニョン(30%)、カベルネ・フラン(10%)、プティ・ヴェルド(10%)のブレンドです。
生産者名は、「テヌータ・ディ・プリマ・ピエトラ」ですが、所有者はフェラガモ。
サルヴァトーレ・フェラガモの息子マッシモ・フェラガモのワイナリーです。
マッシモ・フェラガモは、モンタルチーノにも、「カスティリオン・デル・ボスコ」ワイナリーを所有しています。
プリマ・ピエトラは、「最初の石」という意味。マッシモ・フェラガモが最初に購入した土地で作られたワインなので、この名前がつけられました。
マッシモ・フェラガモは、大のボルドー好きで知られています。
ボルドーのようなワインを作りたくて生まれたのがこのプリマ・ピエトラ。
少し緑っぽいピーマンのようなニュアンスもあって、カベルネ・フランが感じられます。
ベリー系の赤い果実とスパイス香がうまく混ざり合っている感じです。
存在感のあるタンニンはまろやか。
複雑味があり、余韻もたっぷり。
位置的には、スーパータスカンで有名なボルゲリの隣にあります。
ボルゲリも含め、海の近くなので標高が低いですが、プリマ・ピエトラはこのあたりでは一番標高が高く450メートルのところに畑があります。それがゆえ、エレガントな感じも出ています。
実は、プリマ・ピエトラの蔵は、昨年完成したばかり。
それまでは、収穫したブドウをモンタルチーノのカスティリオン・デル・ボスコまで運んで、醸造・熟成をしていました。
やっと蔵が完成して、この春行こうと思っていた矢先にコロナがやってきたので、まだ行けずにいますが、近いうちに行きたいなと思いつつ、ワインを味わいました。