
イタリアワイン、ウンブリア州のDOCG
イタリアのほぼ中央に位置し、「緑の心臓」といわれるウンブリア州は、多くの自然が残る州です。
ウンブリア州のDOCGは、ふたつ。どちらも赤ワインです。

モンテファルコ・サグランティーノ
Montefalco
Sagrantino
サグランティーノ種は、中世から存在する歴史ある土着品種で、モンテファルコの丘(ペルージャの南)で作られます。
この地で作られるワインは、ルネサンス時代に、すでに評価されていて、教皇や貴族に飲まれていました。
モンテファルコ・サグランティーノは、100%サグランティーノの赤ワインです。
辛口と、パッシートのカテゴリーがありますが、もともとは、パッシートとして生まれたワインです。
辛口の熟成期間は、最低30か月で、そのうちの12か月が木の樽でおこなわなければなりません。
パッシートの熟成期間は、最低30か月です。
辛口のモンテファルコ・サグランティーノは、肉料理にぴったり。
豚肉、牛肉、ラム肉、鹿肉、ジビエなど何にでも合わせることができます。
一方、パッシートの方は、デザートと合わせるか、メディテーションワインとしても楽しめます。
トルジャーノ・ロッソ・リセルヴァ
Torgiano
Rosso Riserva
文字通り、トルジャーノで作られる赤ワインです。
「トルジャーノ」とは、「トッレ・ディ・ジアーノ」が語源になっていて、「トッレ」は「塔」、「ジアーノ」は聖書内のノアのことです。ノアは、洪水を止めたというので有名ですが、
それがまさに、この地を通るテヴェレ川だということです。
この地のブドウ栽培は、エトルリアの時代まで遡ります。
トルジャーノ市の市章は、ブドウと塔をデザインしたものなので、そこからもワインの歴史がうかがえます。
トルジャーノ・ロッソ・リセルヴァは、サンジョヴェーゼ70~100%で作られる赤ワインです。
30%まではペルージャ県で作られる黒ブドウをブレンドしてもよいことになっています。
熟成期間は、最低3年。
パスタから、肉料理まで幅広く料理に合うワインです。