キャンティとキャンティ・クラシコの違いとは?
キャンティは、イタリアを代表する赤ワインといってよいといえますが、それゆえ、とても歴史のあるワインです。
日本では、イタリアの赤ワインといえば「キャンティ」という時代がありましたね。
この「キャンティ」ですが、「キャンティ・クラシコ」と「キャンティ」があります。
どちらもまとめて「キャンティ」と総称されていますが、厳密には、違います。
「キャンティ・クラシコ」と、「キャンティ」という別々のDOCG(統制保証付原産地呼称)です。
では、何が違うのでしょうか?
1716年、トスカーナ大公コジモ3世は、フィレンツェとシエナの間を、「キャンティ」ワインを生産する地区に定めます。
1900年代になり、「キャンティ」ワインの生産は、増えていきます。それにつれ、定められた地区では、消費に追いつかなくなり、その地区の周りの地域でも「キャンティ」と名乗るワインが生産され始めました。
そして、1932年に、もともとのキャンティと、後から広がったキャンティを区別するために、もともとのキャンティは、「キャンティ・クラシコ」と決められました。
「キャンティ・クラシコ」は、より歴史あるワインということができるのです。
下記が「キャンティ・クラシコ」と「キャンティ」を示した地図です。
赤い部分が「キャンティ・クラシコ」、グレーの部分が「キャンティ」です。
キャンティクラシコは中央の部分で、キャンティは、キャンティ・クラシコの周りの広い部分ということが一目でわかります。
キャンティ・クラシコについては、また次回。