酸味が苦手な人におすすめカルミニャーノがすごい
イタリア、トスカーナ州のワインといえば、キャンティが有名。
キャンティは、サンジョヴェーゼ種がメインのワイン。サンジョヴェーゼは酸味が多いのが特徴のため、「ちょっと苦手。。」という人が多いのも事実です。
一度サンジョヴェーゼのワインを飲んで「ちょっと苦手。。」と、トスカーナのワインをあまり飲まなくなったという人をよく聞くので、そんなかたにぜひ飲んでもらいたいのが、
カルミニャーノ
です。
カルミニャーノは、フィレンツェの西20キロほどのところにあるカルミニャーノで造られるワイン。あまり知られていませんが、じつはトスカーナ州のDOCG(統制保証原産地呼称)です。
サンジョヴェーゼに、フランス品種であるカベルネ・ソーヴィニョンがブレンドされます。
カベルネ・ソーヴィニョンがブレンドされることによって、サンジョヴェーゼの酸味がやわらげられるため、サンジョヴェーゼが苦手な人にとっても親しみやすい味わいになります。
カベルネ・ソーヴィニョンがブレンドされるので、「イタリアの伝統的なワインではない?」「新しくできたDOCG?」と思われがちですが、じつは、カルミニャーノの地では、カベルネ・ソーヴィニョンのワインが中世から飲まれていたのです。
メディチ家のカテリーナ・デ・メディチとフランス国王アンリ2世の結婚を機に、両家の交流が始まり、ボルドーワインがフィレンツェに伝わりました。
そして、メディチ家は、フィレンツェに近いワイン産地カルミニャーノで造られるサンジョヴェーゼのワインにカベルネ・ソーヴィニョンをブレンドするように命じたのです。
さらに、1716年にトスカーナ大公コジモ3世が定めたワイン産地のひとつが「カルミニャーノ」なのです。
ちなみに、そのとき定められたのは、「キャンティ」「カルミニャーノ」「ポミーノ」「ヴァル・ダルノ・ディ・ソプラ」。(←ワインエキスパートの試験ポイントでもあります)
そんな歴史あるワインなのに、なぜあまり知られていないか??
それは、小さなDOCGだからです。
生産者の数は11のみ。したがって、全体の生産量も少ないのです。
今日飲んだワインは、テヌータ・デイ・アルティミーノのカルミニャーノ。
テヌータ・ディ・アルティミーノは、メディチ家のヴィラだった場所。
2度ほど行ったことがあります。
小高い丘の上にある美しいヴィラです。
産業の町プラトーにも近いのですが(約10キロ)、それを思わせない平和な緑の中。
サクランボのような赤い果実の香りが華やかです。バニラのニュアンスもあり、まろやかな味わいです。
タンニンもなめらかで、とてもバランスがとれています。
これなら、酸味の苦手な人でも、おいしく飲むことができるはず。
すごくフードフレンドリーで、パスタ(魚介以外)、お肉料理なら、なんでもいけそうです。
酸味が苦手だけど、イタリアワインを飲んでみたい人、ぜひ試してみてください🍷