立派な牛すじの煮込み
日本の牛すじの煮込みのレシピを見ると、たいてい肉を下茹でするようです。
においを消すために、ネギの青い部分を入れて下茹でをするレシピも多く見かけました。
また、日本の牛すじ肉の煮込みの写真は、肉が脂っぽそうです。
フィレンツェは、肉の町。
新鮮な魚が少ない代わりに、おいしい肉がたくさんあります。
和食おもてなしでは、鶏肉料理を作ることが多いのですが、友人がしっかりした赤ワインのアマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラを持ってきてくれるというので、牛肉料理にすることにしました。
そこで、牛すじの煮込みを作ることにしました。
いつもは適当に作っている牛すじ煮込みですが、おもてなしだからと、ネットで日本のレシピをかたっぱしからチェックしました。
そして、下茹でをすることがわかったのです。
イタリア料理の牛すじの煮込みは、下茹でしません。
オリーブオイルで炒めてから煮込むレシピと、炒めないでそのまま煮込むレシピの大きくわけて2通りありますが、どちらも下茹ではしません。
出汁がおいしい肉なので、下茹でしてしまったらもったいないです。
脂も少なく、アクもほとんどでません。
でも、ここは日本式でやってみよう!と下茹ですることにしました。
ネギの青い部分も入れてみました。
あまり長い時間下茹ですると、うまみが逃げてしまう気がしたので、10分程度にしておきました。
下茹でしたお湯を捨てるのはなんだかもったいない気がしましたが、肉1キロだったので、お湯も多く、取っておいても飲み切れなそうなので、思い切って捨てました。
くさみはまったくなく、脂もあまり出ていなく、やさしい味のスープができそうな感じでした。
そして、下茹でした牛すじと大根で煮込みを作りました。
ことこと1時間半くらい煮込みました。
立派な赤身の肉で、食べごたえがあります。
脂分がないので、とろ~っという感じではないですが、肉の旨味がたっぷりでおいしくできました♡
脂がない分、ヘルシーで、胃にももたれず、ちゃんと消化してくれました。
肉自体が立派でおいしいので、ほかに出汁を入れることはいつもはしないのですが、やはりおもてなしということで、出汁を入れてみました。
入れたのは、いただきものの「茅乃舎のだし」。↓↓
これは、日本のお土産でいただくことが一番多いものです。それだけ人気なのですね。
出汁だけ飲んでも味わい深いので、牛肉に入れると負けてしまって味がわからなくなってしまうかなと思いましたが、きちんと仕事をしてくれました!
奥で、じわーっとくる味を出してくれました。
おいしいものは何に使ってもおいしいのですね。
イタリアの大根は、日本の半分くらいの太さで、たよりない味ですが、たまたま太めの大根が売られていたのでラッキー!
ふろふき大根にするとイマイチなのですが、煮込めばそれなりにおいしくなります。
ちょっとショウガも入れてみたら、日本が恋しくなる味ができました。