コロナ禍ヴェネツィア国際映画祭2020
先週、9月12日におこなわれた第77回ヴェネツィア国際映画祭授賞式。
黒沢清監督が銀獅子賞(監督賞)を受賞しましたね!
金獅子賞にはクロエ・ジャオ監督の『Nomadland』。
今年はコロナの影響で、ヴェネツィアの映画祭もおこなわれないと思っていましたが、コロナ対策を講じての開催となりました。
ヴェネツィアはフィレンツェよりさらに観光地のため、ツーリズムの経済危機はフィレンツェの何倍も深刻なのだと想像します。
コロナの影響でツーリストのいなくなったヴェネツィアはさびしくなったというニュースを何度となく聞きました。
フィレンツェもそうですが、ここ数年ヴェネツィアもオーバーツーリズムが問題になっていました。
市民ひとりに対して、訪れる観光客の数が多すぎました。
ヴェネツィアは約5万5000人の町ですが、そこに年間約3000万人の観光客が訪れていましたから、受け入れることがもはや難しいくらいの数となっていました。
フィレンツェでも、ここ数年は、ツーリストアパートメントがどんどん増え、ツーリストを考慮したパニーノ屋さんとレストランが増え続け、市民はどんどん郊外に追いやられていました。
そこへコロナの打撃。
宿泊施設とレストランだけでなく、小売店も外国人観光客にたよる構図になりすぎていたため、打撃が大きすぎました。市民も歴史地区を利用しやすくすべきだとツーリズムの見直しが叫ばれています。
私はヴェネツィアに3回行きました。おとぎの国のような街並みと運河は何度も行ってもきれいで、何度でも行きたい場所。大好きです。
一番最近行ったのは4年前。
特急のフレッチャロッサの時間も短縮され、フィレンツェから2時間15分でヴェネツィアに行くことができるようになりました。
がんばれば日帰りもできる近さになったとはいえ、なかなか気軽には遊びに行かないのが現状です。
時間的に東京~京都間くらいですので、東京に住んでいても京都に日帰りで遊びにはあまり行かないのと同じでしょうか。
その前に訪れたのは、14年前。ちょうどヴェネツィア国際映画祭の開催期間中に、会場のリド島を訪れました。
映画スターたちに会うことはできませんでしたが、レッドカーペットの敷かれた会場を見ることできて感動しました。
それ以降、ヴェネツィア国際映画祭の時期になると、ヴェネツィアの旅を思い出しながら、映画祭の話題をチェックしています。
今年も、9月2日からの期間中、毎日ニュースで動向を追っていました。
ひさしぶりに見るレッドカーペット。スターも気合が入っているかのようで、十二分に楽しませていただきました。
注目はなんといっても審査員長のケイト・ブランシェット。
ジョルジオ・アルマーニ・プリヴェ。
黒沢清監督の映画『スパイの妻』のプレミアでも、ジョルジオ・アルマーニ・プリヴェ。ちなみに、これは着回しで2015年のドレスだそう。ステキ。
こちらはアレキサンダー・マックイーン。
ステキだなと思うのは、やっぱりアルマーニ。ケイト・ブランシェットの着回しの黒のドレスと、レヴァンテのドレスが美しい♡(個人の好みです)
スターのマスク姿。歴史に残るヴェネツィア国際映画祭となりました。
来年は、マスク無しでおこなわれるのでしょうか。