映画『告白小説、その結末』のレビュー、感想
先日テレビで見た『告白小説、その結末』。
ロマン・ポランスキー監督ということで、前情報なしで見ました。
感想をひとことでいうと、
いろいろ想像させられました。
考えさせる結末の映画は個人的には好きなので、とてもよかったです。
『告白小説、その結末 』(2017)
D’APRES UNE HISTOIRE VRAIE
フランス、ベルギー、ポーランド
100分
監督:ロマン・ポランスキー
キャスト:
エマニュエル・セニエ(デルフィーヌ)
エヴァ・グリーン(エル)
ヴァンサン・ペレーズ(フランソワ)
ストーリー
「心を病んで自殺した母親との生活を綴った私小説がベストセラーとなった後、スランプに陥っているデルフィーヌの前に、ある日、熱狂的なファンだと称する聡明で美しい女性エル<彼女>が現れる。差出人不明の脅迫状にも苦しめられるデルフィーヌは、献身的に支えてくれて、本音で語り合えるエルに信頼を寄せていく。まもなくふたりは共同生活を始めるが、時折ヒステリックに豹変するエルは、不可解な言動でデルフィーヌを翻弄する。はたしてエルは何者なのか? なぜデルフィーヌに接近してきたのか? やがてエルの身の上話に衝撃を受けたデルフィーヌは、彼女の壮絶な人生を小説にしようと決意するが、その先には作者自身にも想像できない悪夢のような“結末”が待ち受けていた……。」
(公式サイトから引用)
感想
「エル」(イタリア語では「レイ」)とは何者か?と、スリリングに展開していき、ひきつけられました。
親切なエルがいきなりミキサーを叩き壊したり、ヒステリックになる人柄がつかみどころがなく、不思議な感覚になりました。
デルフィーヌがなぜここまでエルに気を許すのかは、もっと不思議。
不思議が重なってハラハラさせられ、キレイな映像にひきこまれていきます。
暗い部屋と雨が印象的な映像でした。
また、フランスの映画はたいていワインが生活の中に溶け込んでいます。この映画もやっぱりワインを飲むシーンがあります。
結局、エルは何者だったのか??
キキという空想上という友人が出てきますが、これがなんだか不気味です。
エルはデルフィーヌのキキで、デルフィーヌ自身だったのでしょうか。
後味のよくないエンディングで、あれこれ想像しました。
そんな不可解な映画が私は好きです。