偽物サッシカイア発覚
どの分野でも偽物は存在しますが、ワインにも偽物があります。
今週イタリアを騒がせたのは、サッシカイアの偽物ワイン。
サッシカイアは、イタリアワインの中でももっとも有名なワインのひとつで、トスカーナ州のボルゲリ地方で造られているワインです。
いわゆるスーパータスカンと呼ばれているワインで、高値で取引されます。
中身はシチリアワイン。
瓶はトルコで作られ、
木箱はブルガリア産
だそうです😨
そして、ミラノで瓶詰めされていたそうです。
見つかったのは600ケース、合計4200本で、グレートヴィンテージの2010年と2015年もの。金額にすると約40万ユーロ(約5千万円)。
輸出先は中国、韓国、ロシアで、市場価格の7割引きで売っていたそう。
有名な商品、高額な商品は、偽物が生じるという運命にさらされますが、ワインは口に入るものです。
いくら偽物の高級ブランドバッグを持ったからといって、体調が悪くなることはありません。(だからといって、ファッションブランドの偽物ならいいといっているわけではありません!)
ワインは、ブドウと酵母だけでできていて、酸化防止剤を加えているだけと思われていますが、それはきちんと丁寧にこだわりをもって作っている造り手のワインです。大量生産されるワインや安価なワインには、製造過程で化学物質を加えて味を調整します。それをイタリアでは「ワインに魔法をかける」といい、悪い意味合いで使われます。
そんな魔法がかけられた偽物サッシカイア、いったい何が入っているかわかりません。
そうはいっても、毒が入っているわけでもないので、買ってすぐ飲むなら、もしかしてそれなりにおいしいのかもしれません。
でも、サッシカイアは、何年、何十年とセラーに寝かせるワインです。何十年後にどんな化学変化を起こしているのか想像しただけでもこわいです。
体に害をきたす可能性があるものを作り出す人たちの気がしれません。
サッシカイアに味を似せるためには醸造家が必要ですし、瓶詰めの施設や輸出など、ワイン業界の人、または精通している人でないと偽物ワインを作ることはできません。
悲しいですが、そういう人たちがいるのです。
市場価格より7割も安く売ったのなら、買った側も偽物だと知って取引したのだと思っています。
だとしたら、ますますひどい!
そんなことを知らない一個人の消費者やレストランが偽物だと気づくのは何年も先のこと。
ヒドイ!!!
まぬけなのが、発覚理由。
フィレンツェ郊外で、運送中の偽物サッシカイアの箱がトラックから落ちて、道にころがったそうです。その中には運転手の電話番号もかかれていて、すぐに捕まったということです。
材料から施設から大掛かりに偽物を完成させても、そんなところでボロが出るとは、、というオチです。
高級ワインを買うときは、信頼できるところから買いたいですね。。