イタリアワイン、ロンバルディア州のDOCG
ミラノのあるロンバルディア州。
シャンパンと同じ瓶内二次発酵のスパークリングワイン、フランチャコルタが有名ですが、そのほかにもいくつかDOCGがあります。
フランチャコルタ
Franciacorta
イゼオ湖を中心に、その周辺で造られるスパークリングワインです。
この地では、中世からワインが造られていましたが、当時は、赤ワインが造られていて、そんなに高品質なものではありませんでした。
1961年に、ベルルッキが、シャンパンと同じ製法でスパークリングワインを造りました。これがフランチャコルタの始まりです。
ブドウ品種は、シャルドネ、ピノ・ネロ(ピノ・ノワール)、ピノビアンコです。
シャルドネとピノ・ノワールは、シャンパーニュと同じ品種です。(シャンパーニュは、ピノ・ビアンコの代わりに、ピノ・ムニエを使います)
フランチャコルタは、シャンパーニュ製法(瓶内二次発酵)で造られます。
また、18か月以上熟成しなければなりません。
85%以上が同じ収穫年の場合、「ミレジマート」といい、ヴィンテージを記載することができます。
ロゼは、ピノ・ネロが最低35%使用されます。
「サテン」は、シャルドネとピノ・ビアンコを使用したものです。
使用するブドウ品種により、味わいは、幅広いですが、泡はきめ細かく、食中酒として楽しむことができます。
白ブドウのフランチャコルタでしたら、合う料理は、デリケートな魚料理。
ロゼと合う料理は、もう少ししっかりした味わいの魚料理や、鶏肉料理も。
サテンは、カルパッチョなどの生の魚と合わせるとおいしいです。
モスカート・ディ・スカンツォ
Moscato di Scanzo
モスカート・ディ・スカンツォは、赤ワインのパッシート(甘口ワイン)です。
モスカート・ディ・スカンツォとういブドウ品種100%で造られるワインで、この地方特有のブドウ品種です。
たいてい、収穫後、棚に置き、21日間以上陰干しします。それにより、水分が蒸発して、糖分が上がり、甘くなります。
そして、プレスされ、最低2年熟成されます。
デザートワインとして飲まれるワインですので、デザートと合わせます。
フルーツタルトや、アーモンドを使った焼き菓子と非常に合うワインです。
オルトレポ・パヴェーゼ・メトド・クラシコ
Oltrepo’ Pavese metodo classico
「オルトレポ・パヴェーゼ」地域で造られる、シャンパーニュ製法のワインで、白とロゼがあります。
最低70%以上がピノ・ネロでなければいけません。
残りの30%は、シャルドネ、ピノ・グリージョ、ピノ・ビアンコが使用できます。
「オルトレポ・パヴェーゼ・メトド・クラシコ・ピノ・ネロ」は、ピノ・ネロが最低85%と決められています。
このワインに合う料理は、なんといっても魚。魚介のパスタと合わせると最高です♪
ヴァルテッリーナ・スペリオーレ
Valtellina Superiore
「ヴァルテッリーナ」とは、アルプス山脈から流れるアッダ川(リゾートで有名なコモ湖に注ぐ川です)の上流地域。
ヴァルテッリーナ・スペリオーレは、ネッビオーロが最低90%使われる赤ワインです。
10%は、ロンバルディアで栽培されたアロマティックではない黒ブドウをブレンドすることができます。
熟成期間は、最低24か月。そのうちの最低10か月は、木の樽で熟成されます。
3年熟成したものは、「リゼルヴァ」となります。
サブゾーンに、マロッジャ、インフェルノ、グルメッロ、サッセッラ、ヴァジェッラがあります。
アタックがあり、なめらかで、余韻の長い赤ワインです。
合う料理は、やはり肉料理。
パスタなら、ジビエのミートソース、メインなら長時間煮込んだものがイイですね。
ロンバルディア州の郷土料理に、そば粉を使ったパスタで、バターたっぷりの料理「ピッツォッケリ」がありますが、それと合わせることもあります。
スフォルツァート・デッラ・ヴァルテッリーナ
Sforzato della Valtellina
スフォルツァート・デッラ・ヴァルテッリーナは、ネッビオーロ主体の赤ワイン。
ネッビオーロが最低90%、ロンバルディアで栽培されたアロマティックでない黒ブドウが10%までです。
収穫後、棚に干しておくことにより、糖分が上がります。
その後プレスし、マセラシオンが行われます。
熟成は、最低20か月。そのうち、12か月は木の樽で熟成されなければなりません。
ブドウを干すことによって、アルコールが高くなり、アルコール度数は最低14%あります。
ドライプルーンのようなニュアンスがあり、ジビエ料理とぴったり合います。