イタリアワイン、ピエモンテ州のDOCG
ピエモンテといえば、バローロ、バルバレスコが有名ですよね。
バローロ、バルバレスコももちろんDOCGですが、ピエモンテはそれ以外にもたくさんDOCGがあり、イタリア20州の中で、最もDOCGが多くある州です。
たくさんあるので、まずは一覧を。
白ワインはオレンジ色、赤ワインは赤色、スパークリングは緑色で書きます。
ピエモンテのDOCGの一覧
アルタ・ランゲ Alta Langa
アスティ Asti
バルバレスコ Barbaresco
バルベーラ・ダスティ Barbera d’Asti
バルベーラ・デル・モンフェッラート Barbera del Monferrato
バローロ Barolo
ブラケット・ダクイ Brachetto d’Acqui
ドルチェット・ディアーノ・アルバ Dolcetto Diano Alba
ドルチェット・ディ・ドリアーニ・スペリオーレ Dolcetto di Dogliani Superiore
ドルチェット・ディ・オヴァダ・スペリオーレ Dolcetto di Ovada Superiore
エルバルーチェ・ディ・カルーゾ Erbaluce di Caluso
ガッティナーラ Gattinara
ガヴィ Gavi
ゲンメ Ghemme
ニッツァ Nizza
ロエロ Roero
ルケ・ディ・カスタニョーレ・モンフェッラート Ruche di Castagnole Monferrato
17個もあります。
アルタ・ランゲ
Alta Langa
白またはロゼのスプマンテです。
すべて「ミレジマート」ですので、ヴィンテージのスプマンテで、ノンヴィンテージのアルタ・ランゲは存在しません。
ブドウ品種は、シャルドネまたはピノネーロで、90~100%使用しなければいけません。
瓶内二次発酵のメトド・クラシコ(シャンパーニュ方式)で作られます。
マリアージュは、前菜から、軽めのプリモ、魚料理、白身の肉料理に合いますが、ロゼのタイプでしたら、赤身のお肉でもいけます。
アスティ
Asti
イタリアのスパークリングワインといえば、「アスティ」という時代がありましたが、「アスティ」には、「アスティ・スプマンテ」のスパークリングワインと、「モスカート・ダスティ」のスパークリングではない白があります。
ブドウ品種は、モスカート・ビアンコ100%です。
モスカートがアロマッティックなブドウなので、ブドウ由来の甘さがあります。
甘さがあるので、デザートと合わせるワインです。
クリスマスの伝統のお菓子、パネットーネと合わせるのはアスティがお決まりというくらい、イタリアの家庭に浸透しているアスティ。
デザートとのマリアージュの王道ともいえるワインです。
バルバレスコ
Barbaresco
イタリアの偉大なワイン3B(バローロ、バルバレスコ、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ)と呼ばれる赤ワインのひとつ、バルバレスコ。
ネッビオーロ100%です。
ネッビオーロとは、「ネッビア」(霧)から来ていて、秋に霧が出る地方で栽培されるという名前の由来は、有名ですね。
熟成期間は、最低2年間は熟成されなければならず、そのうちの1年間は、オークまたは栗の木の樽で熟成されなければなりません。
4年熟成だと、リセルヴァになることができます。
ジビエ料理や、牛肉の煮込みなどと相性バツグンで、ゆっくり飲みたいワインですね。
ちなみに、バルバレスコ村の丘陵地は、世界遺産の「ピエモンテの葡萄畑の景観:ランゲ・ロエロ・モンフェッラート」に入っています。
見渡す限りブドウ畑が、本当にきれいです。
バルベーラ・ダスティ
Barbera d’Asti
バルベーラ種主体で作られる赤ワインのバルベーラ・ダスティは、アスティ周辺で作られますが、バルベーラ種はピエモンテ州に古くからあるブドウ品種です。
バルベーラ・ダスティは、バルベーラが最低85%使われなければなりません。
熟成期間は、最低4か月。
スペリオーレのカテゴリーもあり、こちらは熟成期間は最低14か月。
バルベーラ・デル・モンフェッラート
Barbera del Monferrato Superiore
こちらも同じくバルベーラ主体で作られる赤ワイン。
バルベーラのワインは、ピエモンテのワインの約50%を占めるとのことで、いかにバルベーラがポピュラーなワインかわかりますね。
バルベーラ・デル・モンフェッラートも、バルベーラ種が85%以上使われなくてはいけません。
熟成期間は、最低14か月。そのうちの6か月は木で熟成されなくてはなりません。
バローロ
Barolo
誰しも認めるワインの王様「バローロ」。
バルバレスコと同じく、ネッビオーロ100%で作られる赤ワインです。
熟成期間は、最低3年。そのうちの2年間は、オークまたは栗の木で熟成されなければなりません。
5年熟成だと、リセルヴァになることができます。
香りと味わいは、いうまでもなく、複雑で、深みがあり、まろやかで、なめらか。
ブラケット・ダクイ
Brachetto d’Acqui
赤のデザートワインです。
スパークリングで有名ですが、スティルの赤ワインもあります。
どちらも甘味があります。
ブドウ品種は、ブラケット100%。
若飲みタイプのワインですので、フレッシュなうちに飲みましょう。
デザートと合わせて飲むワインとして、有名なワインといえるでしょう。
ドルチェット・ディアーノ・アルバ
Dolcetto Diano Alba
ドルチェット種で作られる赤ワインで、「ドルチェット・ディアーノ・アルバ」と「ドルチェット・ディアーノ・アルバ・スペリオーレ」があります。
ブドウ品種は、ドルチェット100%。
スペリオーレでしたら、多少熟成もできますが、スペリオーレでないものは、若飲みタイプのワインですので、デイリーに楽しみましょう。
ラビオリと合わせると特においしいです。
ドルチェット・ディ・ドリアーニ・スペリオーレ
Dolcetto di Dogliani Superiore
こちらもドルチェット種で作られる赤ワイン。
ドルチェットは、この地方に、1500年代からあるブドウです。
こちらもドルチェット100%で作られます。
フレッシュで、さくらんぼの香り、ほどよい酸味で、フードフレンドリーなワインです。
ドルチェット・ディ・オヴァダ・スペリオーレ
Dolcetto di Ovada Superiore
またまたドルチェットの赤ワインが続きます。
ブドウ品種は、ドルチェット100%。
熟成期間は、最低12か月。
エルバルーチェ・ディ・カルーゾ
Erbaluce di Caluso
エルバルーチェというブドウ品種で作られる白ワイン。
「エルバルーチェ・ディ・カルーゾ」は、スティルと、スプマンテ、パッシートの3タイプがあります。
ガッティナーラ
Gattinara
バローロやバルバレスコのブドウ品種であるネッビオーロ主体の赤ワイン。
90~100%がネッビオーロでなければいけません。
ガヴィ
Gavi
DOCGの名前としては、「ガヴィ」または「コルテーゼ・ガヴィ」とも呼ばれています。
イタリアの白ワインの中で、かなりメジャーなワインではないでしょうか。
コルテーゼ種100%で作られます。
スティルのタイプが大半ですが、スパークリングのタイプもあります。
スティルはリセルヴァもあり、スパークリングはフリッザンテ、スプマンテ、スプマンテ・メトド・クラシコがあります。
ゲンメ
Ghemme
ゲンメも、ネッビオーロで作られる赤ワインです。
ネッビオーロは、75%以上で、15%までは、ヴェスポィリーナ種またはウーヴァ・ラーラ種をブレンドしてもよいことになっています。
ニッツァ
Nizza
バルベーラ種で作られる赤ワイン。
ニッツァとは、このワインが作られる市のひとつの名前です。
バルベーラ100%で作られます。
2014年にDOCGに昇格した新しいDOCGです。
ロエロ
Roero
「ロエロ」というと赤ワインですが、「ロエロ・アルネイス」といえば白ワインです。
さらに、「ロエロ・アルネイス」には、スプマンテもあります。
「ロエロ」は、95%以上がネッビオーロ。
「ロエロ・アルネイス」は、アルネイスが95%以上です。
ルケ・ディ・カスタニョーレ・モンフェッラート
Ruche di Castagnole Monferrato
ルケというピエモンテの土着品種で作られる赤ワインです。
モンフェッラートで作られるワインですが、ルケはその中でも数が少ないブドウ品種です。
90%以上がルケで、10%まではバルベーラまたはブラケットをブレンドしてもよいことになっています。
ピエモンテ産のチーズと合わせるととてもおいしいです。
以上、長くなりましたが、ピエモンテのDOCGでした。